境内 及び 主な仏像の紹介
開山上人 稲田源宗デザイン・作の仏像は100年以上この地に鎮座されておりご参拝頂く方々を見守っておられます
各々独特の風貌をされておりますが、どことなく温かみとやさしさが感じられます
特に開山上人 源宗はこの地、この国を愛し、病の人々を癒し、治し救いたいという強い想いを仏像達に込められているように感じます
これらの仏像が見守るこの静かな山中で皆様の心と身体が幾ばくかでも癒しを感じて頂けたらと存じます
本堂
(薬師如来
本尊 大日大聖不動明王
十一面観音菩薩)
薬師如来
衆生(しゅじょう)の病と苦しみを癒し、救うことができるとされます
ご利益:
病気治癒(特に目病)、健康長寿、災難除去、安産祈願、現世利益
本尊 大日大聖不動明王
作例が限られており日本でも珍しい四臂(しび)不動像
手が四つあるので四臂不動といいます。十二天曼荼羅の本尊でもあり、一般に護摩祈願では天部の神々の主尊として四臂不動明王に祈願がなされます
まさに当寺では本尊の四臂不動明王像を前に皆様の御祈願をさせて頂くことができます
※十二天は、仏教の護法神である「天」の諸尊12種を組み合わせたものであり、密教においては四天王とともに重視されています
十一面観音菩薩
苦しんでいる人をすぐに見つけるために頭の上に十一の顔があり、全方向を見守っており
それぞれの顔は人々をなだめたり怒ったり、励ましてくれたりするといわれています
奈良時代から多く信仰されるようになり、延命、病気治癒などを願って多く祀られるようになりました
ご利益:
十種勝利と四種果報とされています。10種類の現世利益、4種類の後世利益と計14種類の幅広いご利益を得ることができるとされます
源宗開山上人像
本像は源宗開山上人の実の娘で当寺先代の妙源上人の発願で製作された源宗開山上人の等身大像です
<製作の背景> (本像台座に刻まれております)
「高野山、全国、修行後当山洞窟にて予日木喰修行をなし、当山佛像は一人で経文を唱えながら建立し、取草にて難病を治し、数珠一房かけて精神病を治すなど、色々と其の霊験偉大であった。本像建立に当り人助の願佛になると霊の告げあり、よって心からお願いして本尊の意志を頂かれおかげを受けて下さい。」
大仏
天空にそびえる幻の大仏
高さ約6mの不動明王は、剣と羂索を携え、呉の港の方向を見据えております
本寺院最大の仏像です
しかしながら、大仏とはこの不動明王をさしてはおりません
本不動明王は胎内仏であり、源宗坊はこの胎内仏を覆うさらに巨大な釈迦牟尼仏を製作するつもりでしたが、残念ながら完成まで至りませんでした
胎内仏である不動明王の下半身は石垣に埋まっていますが、左右には釈迦牟尼仏の巨大な左手と左足のみがあり、呉の港を見守る巨大な釈迦牟尼仏の姿を想像することができます
ご利益:立身出世に悪霊退散、外敵退散、国家安泰、戦勝、除災招福、商売繁盛
名水
清冽な軟水の名水
本寺院がある清水町は休山の伏流水が育む豊かな湧き水地帯にあります
本堂前に湧き水を引いており、これまでにご参拝頂いた多くの皆様に名水の味を楽しんで頂いております
水質分析結果では極めて清冽な軟水の名水である鑑定を頂いております
源宗坊が多くの病人を養い救うことを発願し
その場所をこの地に選んだ理由も分かる気が致します
ご参拝の際には是非、この名水をお楽しみください
八大龍王神 (昇り龍・下り龍)
昇り龍には不動明王の使者である金剛童子(写真左)
下り龍には善女龍王(写真右)が乗っています
※善女龍王:
弘法大師が雨乞いを行った際に神泉苑にあらわれたと伝えられる龍王、八大龍王の一尊の娑迦羅龍王の三女
『八大龍王』とは天竜八部衆に所属する竜族の八体の竜王(竜神)のことです
法華経に登場し、仏法を守護するとされていますが、日本では“祈雨・止雨の神”ともされています
弘法大師(修行大師) 像
弘法大師像の廻りには本四国八十八ケ所の御砂を戴いて埋めてあります
ご真言を唱えながら左回りに八十八回 杖をついて回ることで
四国八十八カ所をお参りしたことと同じ功徳を戴くことができます
焔摩天
右手に大きな剣を持った独特な焔摩天
一般には手に人頭杖(にんずじょう)を持しておりますが、不動明王の様に右手に剣をもっております
元々、インド神話で最初に生を受けた人間、ヤマが死者となり最初に冥界への道を発見し、そのまま冥界の王になりました このヤマは後に仏教に取り入れられ閻魔天となり地獄の主と位置づけられるようになります
一方で、密教で「焔磨天」と称し八方天、十二天部の1尊で護法善神です
仏教世界の南方の守護を司っています
ご利益:延寿、災難除去、病気平癒
風神
独特の風貌 どこか愛嬌の感じられる風神様
一般には風袋を持ち、風を吹き出し下界に雨風をもたらしますが、当寺の風神は左肩に梵鐘を担ぎ右手に撞木を持っています
梵鐘の響きを聴く者は一切の苦からから逃れ悟りに至る功徳があるとされます 耳をすますと風の中に梵鐘の響きが聴こえるかもしれません
聖徳太子
この像は、父用明天皇の病気平癒を祈願された太子16歳の御姿。手に持っておられるのは柄香炉という供養具で、僧侶が法要等の際に使用するもの。当寺の聖徳太子像の前にはいくつもの碑(源宗上人と所縁のあった方々と思われる)があり、あたかもこれらの碑に対してご供養をされているようです。
毘沙門天
毘沙門天の使者「ムカデ」を従えて
毘沙門天像は密教において十二天部の1尊で、北方を守護する天部です
多聞天ともよばれ四天王の1尊たる武神・守護神
また財宝冨貴を護るともいわれています
毘沙門天のルーツは古代インドの神でやはり北の方角を護る神 バイシュラバナを毘沙門天と音写されています
ご利益:必勝祈願・財宝福徳
梵鐘
心の癒しと浄化を促す響き
梵鐘の響きは、苦しみや悩み、罪を作る心など、様々な煩悩を断ち切る力が宿っているとされます。
一方で、梵鐘の余韻の中に含まれる「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」が心身をリラックスされることが分かっており、自然の中にある小川のせせらぎや小鳥のさえずり、木漏れ日、そよ風、炎のゆらぎなどと同じく心を癒す効果があるようです。
すべて当寺院で体感できますので、是非 ご参拝の際には梵鐘の響きを感じながら、この自然の中で癒しのひと時を過ごしていただき、それが明日への活力になれば幸いです。
※1/fゆらぎ
生体のリズムは基本的には1/fゆらぎをしていると分かり、 この1/fゆらぎは 快適性と関係があることが判明している。 人間の生体は五感を通して外界から 1/f ゆらぎ を感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経が整えられ、 精神が安定し、 活力が湧くと考えられている